欧州委員会は2日、クロアチアのEU加盟に向けた最大の課題である司法改革について、同国がなお加盟基準を満たしていないとする報告書を公表した。クロアチアは6月までの加盟交渉完了を目指しているが、現時点で“合格”のお墨付きを欧州委から得られなかったことで、実現が微妙な情勢となってきた。
\2005年に始まったクロアチアとEUの加盟交渉は、同時に交渉を開始したトルコと比べて順調に進んでおり、35に上る交渉項目のうち28項目を消化して最終段階に入っている。しかし、大きな難関とされる「司法・基本的人権」に関する項目が残っており、6月までの交渉完了は、欧州委が関連分野の改革が十分に進んだと判断し、同項目の交渉完了を宣言するかどうかにかかっている。
\欧州委は報告書で、クロアチアの司法改革は進んでいるものの、汚職対策などで「十分な実績」が足りないと指摘。政府による一層の取り組み強化を求めた。
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