2011/3/7

総合 –EUウオッチャー

EUがリビアに独自制裁を発動、禁輸対象の拡大や資産凍結など

この記事の要約

EUは2月28日、リビアが最高指導者カダフィ大佐派と反体制派との戦闘で内乱状態になっている問題で、カダフィ大佐への圧力を強めるため独自制裁を決めた。また今月11日にはリビア問題を協議するため、加盟各国の首脳が臨時会議を開 […]

EUは2月28日、リビアが最高指導者カダフィ大佐派と反体制派との戦闘で内乱状態になっている問題で、カダフィ大佐への圧力を強めるため独自制裁を決めた。また今月11日にはリビア問題を協議するため、加盟各国の首脳が臨時会議を開催することも決定した。

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国連安保理は26日にリビアへの武器や弾薬などの禁輸を決議したが、EUは禁輸措置を国内鎮圧に利用される可能性のある機器に拡大した。またカダフィ大佐とその一族で体制に近い者や2月15日以降に一般市民への暴力的鎮圧に責任がある者など、合わせて26人に対するEU渡航ビザの発給禁止を決め、カダフィ大佐および一族5人のほか暴力的鎮圧に責任のある20人を合わせて26人の資産凍結も導入した。

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リビアの石油・ガス輸出の85%は欧州向けのうえカダフィ大佐と一族は英国やスイス、イタリアに巨額の資産を持っているとされ、EUのリビアに対する影響力は強い。すでに英国やスイスは独自に資産を凍結していた。また一部の加盟国は、反体制派や住民への空爆を阻止するために飛行禁止区域の設定を求めているが、これは国連安保理の承認が必要で実現は困難との見方が出ている。

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