2011/5/2

欧州ビジネスウオッチ

フィリップスがテレビ事業売却へ、台湾TPVとの合弁に移管

この記事の要約

電機大手のフィリップス(オランダ)は4月18日、世界最大のパソコン(PC)用ディスプレイメーカーである台湾の冠捷科技(TPV テクノロジー)にテレビ事業を売却すると発表した。共同で合弁会社を設立したうえで、TPVが70% […]

電機大手のフィリップス(オランダ)は4月18日、世界最大のパソコン(PC)用ディスプレイメーカーである台湾の冠捷科技(TPV テクノロジー)にテレビ事業を売却すると発表した。共同で合弁会社を設立したうえで、TPVが70%を出資し、経営権を掌握する。フィリップスは残り30%を将来、TPVに売却できる。両社は第3四半期に最終契約を締結し、年末に取引を成立させる予定だ。

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取引金額は、合弁がスタートする2012年からフィリップスが支払いを要求するまでの期間の平均営業利益(EBIT)の4倍ということで合意が成立した。新会社は当面、フィリップスブランドで事業を展開できる。

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フィリップスのテレビ事業は熾烈な価格競争で採算割れに陥っており、赤字額は今年第1四半期だけで1億600万ユーロに上った。07年からこれまでの累積では約10億ユーロに達する。TPVにはフィリップスの中国市場向けテレビをライセンス生産してきた実績がある。

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