2011/6/6

競争法

BASFとイネオスのプラスチック合弁、条件付きで承認

この記事の要約

欧州委員会は1日、化学大手の独BASFと英イネオスがプラスチック事業で合弁会社を設立する計画を条件付きで承認したと発表した。合弁会社がアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)事業の一部を手放すことが条件となる。\ […]

欧州委員会は1日、化学大手の独BASFと英イネオスがプラスチック事業で合弁会社を設立する計画を条件付きで承認したと発表した。合弁会社がアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)事業の一部を手放すことが条件となる。

\

BASFとイネオスは2010年11月、両社のスチレン・モノマー、ポリスチレン、ABS事業を統合し、折半出資の新会社「スタイロリューション」を設立することで合意。スタイロリューションは年間売上高が50億ユーロを超える化学メーカーとなる。

\

欧州委は調査の結果、パソコンのキーボード、洗濯機のパネルなど幅広い分野に使われるABS樹脂事業で、新会社が市場を寡占し、健全な競争が損なわれる恐れがあると判断。これに対して、両社はイネオス保有のABS事業の一部を売却することを申し出た。欧州委は、これにより競争上の問題は解消されるとして、売却の実行を条件に合弁計画を承認した。

\