2011/6/27

総合 –EUウオッチャー

クロアチアの加盟交渉完了、EU首脳会議が承認

この記事の要約

EUは24日にブリュッセルで開いた首脳会議で、EUとクロアチアの加盟交渉完了を承認した。これによりクロアチアは今月末までに加盟交渉を完了することが確定。手続きが順調に進めば年内に加盟条約に調印し、2013年7月にEU加盟 […]

EUは24日にブリュッセルで開いた首脳会議で、EUとクロアチアの加盟交渉完了を承認した。これによりクロアチアは今月末までに加盟交渉を完了することが確定。手続きが順調に進めば年内に加盟条約に調印し、2013年7月にEU加盟を果たす。

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EU拡大は2007年のルーマニア、ブルガリア加盟以来。加盟国は28カ国に増える。旧ユーゴ諸国のEU入りは、04年に加盟したスロベニアに続く2カ国目となる。

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クロアチアは2005年12月にEUとの加盟交渉を開始した。これまでに35に上る交渉項目のうち31項目が完了している。欧州委員会は6月初め、残る4項目の交渉完了を加盟国に勧告。首脳会議は同勧告を全会一致で承認した。

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クロアチアの加盟交渉で最大の焦点となっていたのは、汚職、組織犯罪対策の強化を柱とする司法改革。EUはルーマニア、ブルガリアが同分野で基準を完全に満たしていないにもかかわらず加盟を容認し、今も両国で問題が解消されていない反省を踏まえ、厳しい姿勢で交渉に臨んできた。

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首脳会議では同分野も含めた交渉完了を承認したものの、議長総括にはクロアチアが司法改革に「これまでと同様の熱意を持って取り組まなければならない」という文言を盛り込み、同国が汚職、組織犯罪対策を進めているかどうかを引き続き監視していく方針を明示した。

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西バルカン諸国では、マケドニア、モンテネグロ、セルビア、アルバニア、ボスニアがEU加盟を目指している。ファンロンパイEU大統領は「クロアチアの加盟が西バルカン諸国のEU加盟への弾みとなるだろう」と語った。

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ドラギ氏のECB次期総裁就任も承認

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同日の首脳会議では、欧州中央銀行(ECB)の次期総裁にイタリア中銀総裁のマリオ・ドラギ氏が就任することが正式に承認された。ドラギ氏は11月1日にトリシェ総裁の後任として、ECBの第3代総裁に就任する。任期は2019年10月末まで。

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