2011/7/18

総合 –EUウオッチャー

格付け会社への依存抑制へ、欧州委が20日に対策提案

この記事の要約

欧州委員会のバルニエ委員(域内市場・金融サービス担当)は11日、格付け会社の判断への過度な依存を抑制するための規制案を今月20日に発表することを明らかにした。\ 同委員は、新銀行自己資本規制(バーゼルIII)に対応した域 […]

欧州委員会のバルニエ委員(域内市場・金融サービス担当)は11日、格付け会社の判断への過度な依存を抑制するための規制案を今月20日に発表することを明らかにした。

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同委員は、新銀行自己資本規制(バーゼルIII)に対応した域内銀行の規制改革の一環として、EUの銀行が自己資本水準を評価する際の外部格付けの利用のあり方を見直す方針を示唆。「過度の依存を抑制するため、銀行内部でのリスク分析を強化し、外部格付けに機械的に依存しないようにする」と述べた。さらに、保険会社や資産運用会社、投資ファンドなども含めた対応策を年内にまとめる方針を明らかにした。

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バルニエ委員はまた、ギリシャとポルトガルの信用格付けが相次いで引き下げられたことに関連して、格付け会社が格下げという決定に至ったプロセスについて、透明性を向上させるべきであるとの考えを示すとともに、金融支援の対象となっている国に格付けを行うことへの疑問を示し、支援対象国への格付け禁止の可能性について、EU財務相会合で協議すると述べた。さらに、格付け会社が格下げを行う場合には政府に事前に通知し、格付け判断材料の開示を義務付けることを提案する可能性があると明らかにした。

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