2011/8/29

環境・通信・その他

サムスン製スマホの販売、オランダが差し止め

この記事の要約

オランダのハーグ地方裁判所は24日、韓国サムスン電子のスマートフォンが米アップルの特許を侵害しているなどとして、10月中旬以降にサムスン製品3機種の販売を差し止める仮処分決定を下した。裁判所はアップルの特許が有効な他のE […]

オランダのハーグ地方裁判所は24日、韓国サムスン電子のスマートフォンが米アップルの特許を侵害しているなどとして、10月中旬以降にサムスン製品3機種の販売を差し止める仮処分決定を下した。裁判所はアップルの特許が有効な他のEU諸国にも仮処分の効力が及ぶと説明しており、オランダのほか英国やドイツなど10カ国程度が対象となる可能性がある。一方、タブレット端末については特許侵害が認定されておらず、サムスンは欧州市場で販売を継続することができる。

\

「アイフォーン(iPhone)」を擁するアップルは、米グーグルの基本ソフト(OS)「アンドロイド」を搭載したサムスンのスマートフォンが10件の特許を侵害していると主張していたが、ハーグ地裁はこのうち、画面のスクロールやブラウジングに関連した技術についてのみサムスンによる特許侵害を認定。「ギャラクシー・エス(Galaxy S)」、「ギャラクシーSII(Galaxy SII)」、「エース(Ace)」の3機種について、アップルが当該特許を取得しているEU諸国での販売差し止めを命じた。裁判所は同措置の効力が及ぶ国の具体名を明らかにしていないが、サムスンのオランダ法人は同国のほか英国、ドイツ、フィンランド、アイルランドなど10カ国でこれら3機種を販売することができなくなるとの見通しを示している。

\

アップルはサムスンのスマートフォンやタブレット端末が自社製品と外見や操作方法が酷似しているとして、欧米やアジアで特許侵害訴訟を起こしている。ドイツのデュッセルドルフ地方裁判所は今月9日、アップルの訴えを認めてサムスンのタブレット端末「ギャラクシータブ(Galaxy Tab)」最新モデルのEU諸国での販売を差し止める仮処分決定を下したが、その後、同措置の効力をドイツ国内に限定すると方針転換。25日には聴聞会を開いて双方の主張を聞き、9月9日に最終判断を下す方針を明らかにしている。

\