2011/9/5

総合 –EUウオッチャー

ユーロ圏インフレ率、8月も2.5%

この記事の要約

EU統計局ユーロスタットが8月31日発表したユーロ圏の同月の消費者物価指数上昇率(インフレ率、速報値)は前年同月比2.5%となり、前月と同水準だった。欧州中央銀行(ECB)が上限目標値とする2%を上回る状態が続いているも […]

EU統計局ユーロスタットが8月31日発表したユーロ圏の同月の消費者物価指数上昇率(インフレ率、速報値)は前年同月比2.5%となり、前月と同水準だった。欧州中央銀行(ECB)が上限目標値とする2%を上回る状態が続いているものの、上昇に歯止めがかかったことで、ECBが当面は現行金利を維持する公算が大きくなってきた。

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ユーロ圏のインフレ率は、原油高などにより上昇が続いてきたが、4月の2.8%をピークに低下傾向にある。ECBはインフレ対策として4月と7月に各0.25%の利上げを実施し、政策金利は年1.5%に引き上げられたが、ユーロ圏の4-6月期の成長率が鈍化し、信用不安もくすぶっていることから、市場では年内の利上げはないとの見方が大勢だ。一部では、ECBが利下げを検討し始めるとの観測も浮上している。

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