2011/9/12

産業・貿易

不法漁業取り締まり強化、EU・米国が協定

この記事の要約

EUと米国は7日、不法・無報告および無規制(IUU)漁業の取り締まり強化に関する協定に調印した。双方は今後、IUU漁業に対する新たな監視体制の構築に向けて協力する。\ IUU漁業は、世界の持続可能な漁業や海洋生物多様性の […]

EUと米国は7日、不法・無報告および無規制(IUU)漁業の取り締まり強化に関する協定に調印した。双方は今後、IUU漁業に対する新たな監視体制の構築に向けて協力する。

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IUU漁業は、世界の持続可能な漁業や海洋生物多様性の維持に対する最大の脅威とされており、国際的な協力に基づく監視体制を強化する必要性が指摘されている。EUはすでに「IUU漁業規則」を実施しており、米国もこれに関連して公海上での流し網漁業を規制する法律を施行している。しかし、違法に水揚げされた海産物の流通を監視し、国内・域内への輸入を禁止するほか、違法操業に関する情報交換ならびに各地の漁業団体に対する監視体制を強化するには、双方の協力体制が不可欠と判断した。

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最近の国連の報告書によれば、IUU漁業の漁獲高は年間100億~235億ドルに上り、世界の魚種資源の約32%が過剰に捕獲されている。海産物の輸入量ではEUが世界最大、米国が第3位となっている。第2位は日本。

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