2011/12/5

競争法

サンタンデールのRBS支店網取得を承認

この記事の要約

欧州委員会は11月30日、スペイン最大手銀行バンコ・サンタンデールが英大手銀行ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド(RBS)から英国内の318支店を取得する計画を承認したと発表した。RBSとの取引を通じてサンタンデール […]

欧州委員会は11月30日、スペイン最大手銀行バンコ・サンタンデールが英大手銀行ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド(RBS)から英国内の318支店を取得する計画を承認したと発表した。RBSとの取引を通じてサンタンデールは支店数でロイズ・バンキング・グループ、バークレイズ、RBSに次ぐ4位に浮上するが、両行の事業が重複する分野は限られており、英市場におけるサンタンデールのシェアは比較的低い水準にとどまることから、両行の取引によって著しく競争が阻害される恐れはないと判断した。

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RBSは金融危機に際して英政府から総額450億ポンド超の資金支援を受け、現在は政府が同行の株式83%を保有している。欧州委は公的支援を認める条件として、RBSに事業規模の縮小を柱とする再建策の実施を求めており、RBSはこれを受けて国内支店の14%に相当する支店網の売却を決めた。

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計画によると、サンタンデールはイングランドおよびウェールズのRBS支店網と、RBS傘下のナショナルウェストミンスター銀行(NatWest)のスコットランド支店網を取得する。欧州委は予備調査で個人向けの預金、住宅ローン、クレジットカード事業などの分野を中心に、両行の取引が市場に与える影響について分析を行い、競争上の問題はないと結論づけた。

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