2011/12/12

産業・貿易

グルジア・モルドバとFTA交渉、12年にスタート

この記事の要約

欧州委員会は5日、グルジアとモルドバの2カ国と自由貿易協定(FTA)締結交渉を2012年から始めると発表した。旧ソ連6カ国と協力関係を強化するEUの東方拡大戦略「東方パートナーシップ」の一環で、FTAは昨年から両国と締結 […]

欧州委員会は5日、グルジアとモルドバの2カ国と自由貿易協定(FTA)締結交渉を2012年から始めると発表した。旧ソ連6カ国と協力関係を強化するEUの東方拡大戦略「東方パートナーシップ」の一環で、FTAは昨年から両国と締結交渉を進めている「連合協定」の一部となる。

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EUはグルジアとモルドバにとって主要貿易相手で、2010年の取引額はグルジアが17億ユーロ、モルドバが21億ユーロ。両国はEUの一般特恵関税(GSP)の適用対象となっており、すでに両国からの輸入品には一般よりも低い関税率が適用されている。FTAを締結すれば、関税が免除となるなど一層の恩恵を享受できるようになる。

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欧州委員会のシュテファン・フィーレ委員(拡大・欧州近隣政策担当)は、「この種の経済統合は、東方パートナーシップの柱のひとつ。モルドバとグルジアは、必要とされる改革を実施し十分な成果を挙げており、EU域内市場との漸進的な経済統合を一層進めるための諸条件を満たしている」とコメントした。

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東方パートナーシップ戦略に沿い旧ソ連諸国との連携強化を目指すEUは、ウクライナと連合協定およびFTAの締結交渉を進めており、19日に予定されているEU・ウクライナ首脳会議で妥結する見通しだ。

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