2012/1/23

欧州ビジネスウオッチ

独メトロ、百貨店の売却棚上げに

この記事の要約

独流通大手のメトロ17日、傘下の百貨店カウフホーフ売却手続きを凍結したと発表した。金融市場の不安定化を受け、売却条件が悪化したため。業者向けのキャッシュ・アンド・キャリーと家電販売の2つを中核事業とする戦略に変更はないと […]

独流通大手のメトロ17日、傘下の百貨店カウフホーフ売却手続きを凍結したと発表した。金融市場の不安定化を受け、売却条件が悪化したため。業者向けのキャッシュ・アンド・キャリーと家電販売の2つを中核事業とする戦略に変更はないと強調している。

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メトロは昨秋、カウフホーフの売却手続きを開始。国内同業カールシュタットのオーナーであるニコラス・ベルグラン氏とオーストリアの不動産事業者がそれぞれ名乗りを上げていた。市場には買収提示額がメトロの希望を下回ったことが売却交渉打ち切りの理由との見方が出ている。

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メトロが同日発表した2011年の売上高は667億ユーロで、前年実績を0.8%下回った。アジア事業は増収となったものの、足元欧州の景気低迷が響いた格好。カウフホーフの売上高は前年の36億ユーロから34億ユーロへと5%以上、落ち込んだ。

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