2012/2/27

総合 –EUウオッチャー

ECBが国債買い取り停止、伊などの利回り安定で

この記事の要約

欧州中央銀行(ECB)は20日、ユーロ圏国債の流通市場での買い入れを前週に実施しなかったことを明らかにした。市場への資金大量供給により、イタリアなどの国債利回り上昇に歯止めがかかっていることから、介入の必要はないと判断し […]

欧州中央銀行(ECB)は20日、ユーロ圏国債の流通市場での買い入れを前週に実施しなかったことを明らかにした。市場への資金大量供給により、イタリアなどの国債利回り上昇に歯止めがかかっていることから、介入の必要はないと判断したもようだ。買い取りを実施しなかったのは昨年8月以来。

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ECBは2010年5月、ギリシャの財政危機で動揺した金融市場を支えるため、財政悪化国の国債を流通市場で買い取るという異例の措置を開始。11年3月に一度は中止したが、信用不安がイタリア、スペインにも波及したことから、8月に再開していた。

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ECBは昨年末から期間3年の中期資金を市場に大量供給している。その効果で資金繰りが改善した銀行による国債購入が増えた結果、イタリア、スペインなど重債務国の国債利回りが低下。これを受けてECBの国債買い入れは減少傾向にあり、一時は220億ユーロに達した週間買い取り額は前々週に5,900万ユーロまで縮小していた。

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