スイス製薬大手ロシュが買収に乗り出している米遺伝子解析機器メーカーのイルミナは2日、新たな買収条件も拒否すると発表した。ロシュは3月末、買収価格を15%引き上げたが、なお不服としている。
\ロシュはイルミナに買収を提案したが、拒否されたことから、1月に株式公開買い付け(TOB)を開始。しかし、大部分の株主が応じていないことから、1株当たりの買い取り価格を44.50ドルから51ドルに引き上げた。
\イルミナのフラットリー最高経営責任者(CEO)はロシュに宛てた回答書で、同社が大きな潜在成長力を有していることを強調し、「当社の価値を著しく過小評価している」として、受け入れない意向を表明した。
\これに対してロシュは、イルミナ株主に送付した11日付の書簡で、同条件について「交渉のスタートポイント」と述べ、再引き上げに応じる用意があることを示唆。イルミナが18日に開く年次株主総会を前に、買収価格をさらに引き上げる可能性が出てきた。
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