2012/8/20

環境・通信・その他

廃家電回収の新ルール、13日に発効

この記事の要約

EU内の製造業者に廃家電の回収・リサイクルを義務づけた「使用済み電子・電気製品に関する指令(WEEE指令)」の新ルールが13日に発効した。加盟国は2019年以降、国内で販売された電子・電気製品の総重量に対して年間65%の […]

EU内の製造業者に廃家電の回収・リサイクルを義務づけた「使用済み電子・電気製品に関する指令(WEEE指令)」の新ルールが13日に発効した。加盟国は2019年以降、国内で販売された電子・電気製品の総重量に対して年間65%の回収を義務づけられる。

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WEEE指令は廃家電による環境破壊と健康被害のリスクを最小限に抑えるため、2003年に導入された規制で、06年末までにEU市民1人当たり年間平均4キログラムの廃家電の回収を目標に掲げ、16年までに達成すべき再生率とリサイクル率をカテゴリー別に定めている。しかし、携帯電話やパソコンなどの普及を背景にこうした電子ごみは増え続けており、およそ8割が適切に回収されず、違法に埋め立てられたり、途上国に輸出されて主に金属資源として売買されている。EUはこうした現状を改善するため、6月にWEEE指令の改正案を採択した。

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新ルールによると、加盟国は16年以降、国内で販売された電子・電気製品100トンにつき45トン、19年以降は65トンを回収しなければならない。また、従来に比べて規制の対象が拡大され、18年以降は太陽光パネル、オゾン破壊物質を含む機器、水銀を含む蛍光灯についてそれぞれ個別に回収したうえで、適切に処理することが義務づけられる。

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一方、EU諸国から大量の使用済み携帯電話やパソコンなどが「中古品」として途上国に輸出され、それらの機器に含まれるレアメタルがしばしば危険な環境で回収され売買されている現状を改善するため、輸出業者は途上国向けの製品が実際に再利用の目的で輸送されることを証明することが義務づけられる。

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さらにメーカーに加えて販売業者も規制の対象となり、売り場面積が400平方メートルを超える家電量販店などは携帯電話など小型電子機器の回収義務を負うことになる。

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