2012/9/3

総合 –EUウオッチャー

EUが11月に臨時首脳会議、長期予算案を協議

この記事の要約

EUの欧州問題担当相は8月30日にキプロスで開催した非公式会合で、2014-20年の長期予算について協議するため11月に臨時首脳会議を開くことで合意した。欧州委員会予算総局のフィオリロ広報担当官が明らかにした。具体的な日 […]

EUの欧州問題担当相は8月30日にキプロスで開催した非公式会合で、2014-20年の長期予算について協議するため11月に臨時首脳会議を開くことで合意した。欧州委員会予算総局のフィオリロ広報担当官が明らかにした。具体的な日程は未定。

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14-20年の長期予算の規模は1兆ユーロ強に上るが、予算の大部分を占める農業補助金と構造基金への支出のあり方や資金拠出メカニズムをめぐって加盟国間の綱引きが続き、協議は難航している。欧州委のシェフチョビチ副委員長は会合終了後に記者会見し、複数年度にわたる財政の枠組みについて合意を目指す加盟国の「強い政治的意思」を賞賛する一方で、EU全体で支出水準を引き下げることを求めたEU議長国キプロスの提案を拒否したことを明らかにした。同副委員長は、危機に対するより良い対応とEUの将来のために欧州委の予算案を尊重すべきだと強調。「我々の提案を下方修正することは容認できない」と述べた。

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キプロスのマヴロヤニスEU問題担当相によると、欧州委は14年からの7年間の支出を域内総所得の1.11%に設定しているが、一部の加盟国からは1%に抑えるべきとの声があがっている。これに対し欧州委側は、支出の抑制は成長の確保という観点から望ましくないと反論している。

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