2012/11/5

環境・通信・その他

船舶燃料の規制強化が決定、硫黄含有率を大幅引き下げ

この記事の要約

EU加盟国は10月29日の環境相理事会で、船舶から排出される大気汚染物質の規制を強化する法案を採択した。これにより法案は成立し、船舶が使用する燃料の硫黄含有率の上限が2015年から大幅に引き下げられる。\ EUでは域内の […]

EU加盟国は10月29日の環境相理事会で、船舶から排出される大気汚染物質の規制を強化する法案を採択した。これにより法案は成立し、船舶が使用する燃料の硫黄含有率の上限が2015年から大幅に引き下げられる。

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EUでは域内の海域を航行する船舶が使用する燃料について、1999年に施行した指令に基づき、酸性雨による環境被害や呼吸器疾患などの健康被害を引き起こす硫黄分の含有率を制限している。バルト海、北海、英仏海峡が対象となる大気汚染物質放出規制海域(SECA)では、含有率を1%以内に制限。一般海域では、貨物船で3.5%、客船で1.5%が上限となっている。

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採択された同指令の改正では、SECAで2015年1月から上限を0.1%に引き下げる。一般海域では2020年までに貨物船、客船とも、国際海事機関(IMO)の基準である0.5%が上限となる。

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欧州委員会は域内海運業界の新規制順守に伴うコスト負担を減らすため、各加盟国が自国業界に適切な範囲内で金融支援を行うことを認める。

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