2012/11/19

総合 –EUウオッチャー

ユーロ圏の7-9月GDPは0.1%減、ついに景気後退入り

この記事の要約

EU統計局ユーロスタットが15日発表したユーロ圏の2012年7-9月期の域内総生産(GDP、速報値)は、物価変動の影響を除いた実質ベースで前期比0.1%減となった。マイナス成長は2期連続で、ついに景気後退局面に入った。( […]

EU統計局ユーロスタットが15日発表したユーロ圏の2012年7-9月期の域内総生産(GDP、速報値)は、物価変動の影響を除いた実質ベースで前期比0.1%減となった。マイナス成長は2期連続で、ついに景気後退局面に入った。(表参照)

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ユーロ圏ではギリシャ、スペイン、イタリア、ポルトガル、キプロスの5カ国が4-6月期までに景気後退入りしていた。ユーロ圏全体が景気後退となるのは4年ぶり。

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今回の速報値はEU20カ国のデータに基づくもの。EU27カ国ベースのGDPは0.1%増となり、2期連続のマイナス成長を回避した。前年同期比ではユーロ圏が0.6%減、EUが0.4%減となり、それぞれマイナス幅は前期の0.4%、0.3%から膨らんだ。

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国別ではドイツが輸出、個人消費などの伸びに支えられて0.2%増となり、上げ幅は前期の0.3%から縮小したもののプラス成長を維持。前期に0.1%のマイナスだったフランスが0.2%のプラス成長に転じた。しかし、イタリア、スペインなどが引き続き低迷したほか、オランダが1.1%のマイナス成長に転落。ユーロ圏は前期の0.2%減に続くマイナス成長となった。

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ユーロ圏では南欧の債務危機に伴って各国が財政緊縮策を進めていることが景気を圧迫しており、10-12月期以降もマイナス成長が続くと見られている。

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