2013/3/4

欧州ビジネスウオッチ

イベルドローラ、ポーランド風力発電事業を売却

この記事の要約

ポーランドのエネルギー大手PGEとエネルガは2月26日、スペインのイベルドローラからポーランドの風力発電事業を買収することで合意したと発表した。買収額は8億4,000万ズロチ(約2億300万ユーロ)。\ PGEとエネルガ […]

ポーランドのエネルギー大手PGEとエネルガは2月26日、スペインのイベルドローラからポーランドの風力発電事業を買収することで合意したと発表した。買収額は8億4,000万ズロチ(約2億300万ユーロ)。

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PGEとエネルガが買収するのは、イベルドローラ子会社のリニューアブル・ポルスカ。株式75%を取得することでイベルドローラと合意した。欧州復興開発銀行(EBRD)が保有する残り株も取得し、全株式を握る計画だ。

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リニューアブル・ポルスカは国内で5つの風力発電所を運営している。合計出力は184.5メガワット(MW)。買収によりPGEは3発電所(出力計70.5 MW)、エネルガは2発電所(同114 MW)を取得する。

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イベルドローラは債務圧縮のため、非中核事業の売却を進めており、これまでにフランス、ドイツの風力発電事業の売却を決めている。ポーランド事業の売却により、20億ユーロに上る売却目標のうち11億ユーロを達成したことになる。1日には英国のブロードバンド事業を同国の有料テレビ・通信大手BスカイBに1億8,000万ユーロで売却することで合意した。

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電力需要の90%を環境負荷が大きい石炭火力発電所に頼るポーランドは、EUの方針に沿って、2020年までに消費電力に占める再生可能エネルギーの比率を15%に引き上げることを目指しており、向こう4年で風力発電の容量を7倍に引き上げる計画。これを受けて国営のPGEとエネルガは風力発電事業の拡充を推進中で、2月19日にデンマークの電力会社ドング・エナジーのポーランド風力発電事業を10億ズロチで買収すると発表したばかり。

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