2013/4/22

産業・貿易

EUと日本がEPA初交渉、早期妥結に意欲

この記事の要約

日本とEUの経済連携協定(EPA)締結に向けた第1回交渉が15~19日にブリュッセルで行われた。EU側の首席交渉官を務める欧州委員会貿易総局ペトリチオーネ局長は最終日の19日、「良いスタートを切ることができた」との声明を […]

日本とEUの経済連携協定(EPA)締結に向けた第1回交渉が15~19日にブリュッセルで行われた。EU側の首席交渉官を務める欧州委員会貿易総局ペトリチオーネ局長は最終日の19日、「良いスタートを切ることができた」との声明を発表。「解決すべき難しい課題はあるが、今後数カ月で進展があると確信している」と述べ、早期の妥結に向けて精力的に交渉を進めていく意向を示した。次回交渉は6月24~28日に東京で行われる。

\

日本とEUは2012年5月にEPA締結に向けた予備交渉を完了。欧州委は7月に本交渉の開始を加盟国に提案し、11月に承認されていた。交渉ではEUが輸入自動車にかけている関税の撤廃、日本の公共調達市場の開放促進、自動車や鉄道分野における非関税障壁(規制や安全基準など)の撤廃などが焦点となる。

\

日本にとってEUは米国、中国に次ぐ貿易相手で、2011年の輸出額は約675億ユーロ。一方、EUにとって日本は世界7位の貿易相手国で、11年の輸出額は機械、輸送機器、化学品、農産物などを中心に490億ユーロに上った。欧州委はEPA締結でEUから日本への輸出が32.7%増え、GDPを0.6-0.8%押し上げると試算。一方、日本からEU向けの輸出は23.5%拡大すると予測している。

\