2013/6/3

総合 –EUウオッチャー

トルコとの加盟交渉、6月に再開へ=EU議長国

この記事の要約

EU議長国アイルランドのギルモア外相は5月27日、トルコとEUの加盟交渉が6月に再開されるとの見通しを示した。トルコの加盟に強く反対していたフランスが態度を軟化させたことを受けたもので、加盟交渉は3年ぶりに前進することに […]

EU議長国アイルランドのギルモア外相は5月27日、トルコとEUの加盟交渉が6月に再開されるとの見通しを示した。トルコの加盟に強く反対していたフランスが態度を軟化させたことを受けたもので、加盟交渉は3年ぶりに前進することになる。

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トルコはEUと2005年に加盟交渉を開始した。しかし、同時に交渉を開始したクロアチアが7月の正式加盟を決めた一方で、交渉は停滞しており、35に上る交渉項目のうち交渉開始にこぎ着けたのは13項目にとどまり、完了したのは1項目だけという状態。新たな項目での交渉開始は2010年6月からストップしている。南北キプロス分断問題で、北キプロスを支持し、EU加盟国であるキプロス(ギリシャ系の南キプロス)を国家として承認していないことや、主要国のフランス、ドイツがイスラム教国であるトルコの加盟に抵抗していることが背景にある。しかし、フランスは昨年にオランド政権が発足してから方針転換し、ファビウス外相は2月にトルコのダーヴトオール外相と会談した際、加盟交渉の再開に仏政府が応じる用意があることを明らかにしていた。

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ギルモア外相が記者会見で語ったところによると、EUは交渉項目のうち、経済発展が遅れている地域への支援などに関する「地域政策」での交渉を6月に開始する見込みという。

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