欧州系格付け会社のフィッチ・レーティングスは3日、金融・債務危機に陥っているキプロスの長期信用格付けを「B」から1段階引き下げ、「Bマイナス」にしたと発表した。EUなどから金融支援を受けているものの、状況が悪化する恐れがあると判断したもので、格付け見通しも「ネガティブ」とし、さらなる格下げを示唆している。
\ギリシャの信用不安が飛び火して金融システムが混乱し、財政も急速に悪化しているキプロスは、4月にEUと国際通貨基金(IMF)から最大100億ユーロの支援を取り付け、これまでに20億ユーロの融資が実施された。しかしフィッチは、金融再建が進むかどうか不透明であるほか、同国の景気低迷が深刻化するのは必至で、財政赤字が膨らむ恐れがあるとして、すでに投資不適格級となっていた格付けをさらに引き下げた。
\「Bマイナス」は投資適格級の6段階下となる。
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