2013/7/22

環境・通信・その他

BASFの農薬「フィプロニル」も禁止に、ミツバチ保護で

この記事の要約

EU加盟国は16日に開いた食物連鎖獣疫委員会で、ミツバチ保護のためEU内での使用を禁止する農薬のリストに独BASFの「フィプロニル」を加えることを決めた。12月31日から一部の例外を除いて禁止とする。\ EUは5月、ネオ […]

EU加盟国は16日に開いた食物連鎖獣疫委員会で、ミツバチ保護のためEU内での使用を禁止する農薬のリストに独BASFの「フィプロニル」を加えることを決めた。12月31日から一部の例外を除いて禁止とする。

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EUは5月、ネオニコチノイド系の農薬が世界各地で深刻化しているミツバチが突然大量に失踪する「蜂群崩壊症候群」を引き起こしている可能性があるとして、独バイエルの農薬部門クロップサイエンスの「クロチアニジン」「イミダクロプリド」とシンジェンタ(スイス)の「チアメトキサム」の3種について、12月1日から域内での使用を禁止することを決めた。

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フィプロニルはネオニコチノイド系ではないが、欧州食品安全機関(EFSA)は5月、フィプロニルを利用して処理された種子が蜂群崩壊症候群の原因のひとつになっている可能性があると指摘していた。これを受けて食物連鎖獣疫委員会は、トウモロコシ、ヒマワリの種子処理での利用禁止を採択した。温室栽培される農作物の種子処理での利用は認められるが、ネギ類やカリフラワー、ブロッコリなどアブラナ科の野菜については、種子を野外に蒔くこともあることから禁止対象とする。

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フィプロニルはネオニコチノイド系農薬ほど欧州で普及しておらず、欧州委員会によると域内ではスペイン、ルーマニアなど5カ国だけで利用されている。食物連鎖獣疫委員会の採決では、これら5カ国を除く23カ国が禁止を支持した。

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