EU統計局ユーロスタットが16日発表した8月の消費者物価統計によると、ユーロ圏のインフレ率(確定値)は速報値と同じ前年同月比1.3%で、前月の1.6%から0.3ポイント縮小した。エネルギーの上昇率がマイナス0.3%となったことが大きく反映された。(表参照)
\価格変動が激しいエネルギー、食品、アルコール・たばこを除いた基礎インフレ率は前月と同じ1.1%だった。
\EU28カ国ベースのインフレ率は前月を0.2ポイント下回る1.5%。ギリシャ、ブルガリア、ラトビアでマイナスとなった。
\ユーロ圏の域内総生産(GDP)は4-6月期に前期比0.4%増となり、7四半期ぶりにプラス成長となったが、欧州中央銀行(ECB)は超低金利政策を継続する方針を打ち出している。ドラギ総裁は16日、ユーロ圏経済は依然として「脆弱」で、失業率も高水準にあるとして、低金利維持を確認した。インフレ率がECBの上限目標値である2%を大きく下回ったことは、追加利下げの余地が拡大したことを意味する。
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