信用不安と景気悪化で貸し渋りが続いていたユーロ圏の銀行が、融資基準を緩め始めた。欧州中央銀行(ECB)が10月30日発表したユーロ圏の貸出動向に関する最新調査によると、今年7-9月期に法人向け融資の基準を厳格化したと回答した銀行は、緩和したとする銀行を5%上回ったものの、その差は前期の7%から縮小。10-12月期については基準を緩和するという銀行が5%上回った。同調査で法人向け融資の基準緩和が確認されたのは2009年10-12月期以来4年ぶりで、景気回復の追い風となりそうだ。
\同調査はユーロ圏の133銀行を対象に、9月25日から10月10日にかけてアンケートを実施したもの。住宅ローンについても緩和傾向にあり、7-9月期には融資基準を厳格化したと回答した銀行が3%多かったが、同率は前期の7%から縮小。10-12月期は緩和すると答えた銀行が1%多かった。
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