日本とEUは19日、第21回定期首脳会議を開き、経済連携協定(EPA)の早期締結に向けて双方が努力する方針を改めて確認した。また、安全保障分野での協力拡大や、宇宙空間の平和利用や開発協力のための政策対話開始でも合意した。
\日本とEUは今年4月にEPA交渉を開始した。両首脳は、包括的かつ高いレベルのEPAを目指すことで一致。関係閣僚・欧州委員に交渉の進展を促した。具体的には、物品貿易、サービス貿易、調達における野心的な市場アクセスのオファーを遅滞なく提示し、また、非関税措置及び鉄道の課題に取り組む。
\安全保障分野では、厳しさを増す東アジアの安全保障環境や、国際協調主義に基づき日本が掲げる「積極的平和主義」に対してEU側が理解と支持を表明。このほかソマリア沖海賊対策や,サイバー分野などで一段と協力を深めることで一致した。
\地域情勢をめぐっては、日中関係の改善に向けてEUからも働きかけを行うことや、北朝鮮問題ではミサイル発射および核実験を非難し、拉致問題解決に向け連携を深める方針を確認。イランの核開発問題、シリアの内戦に伴う難民に対する支援についても協力して解決に向けた努力を行っていく意向を示した。
\定期首脳会議は日本の首相とEU側の欧州理事会議長及び欧州委員会委員長との間で原則として年1回行われるもので、1991年から開催されている。
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