欧州中央銀行(ECB)は20日、ユーロ圏の銀行監督をECBに一元化する制度の発足に伴って設置される銀行監督委員会の委員長に、フランス人のダニエル・ヌイ氏(63)を指名したと発表した。同委員長は新たな銀行監督制度のトップとなる要職。欧州議会と加盟国に承認を経て正式決定されると、初代トップに女性が就任することになる。
\ヌイ氏は仏中央銀行で約40年に及ぶキャリアがあり、欧州銀行監督機構(EBA)の前進である欧州銀行監督委員会(CEBS)のトップを務めた経歴もある。現在はフランス金融健全性規制監督機構(ACP)に籍がある。
\ヌイ氏は資格審査のため、欧州議会の経済金融委員会が27日に開く公聴会に出席する予定。
\ECBは要職に女性が少ないとの批判を受けていることから、銀行監督委員長としてヌイ氏に白羽の矢を立てたもよう。欧州議会は昨年のECB新理事の人選をめぐり、女性が候補に上がらなかったことを批判していたことから、同氏の指名を歓迎するとみられる。
\「銀行同盟」創設の第1段階として決まった銀行監督を一元化する制度は来年11月に始動する予定。ユーロ圏の約130の大手銀行が監督委員会の直接監督下に置かれることになる。
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