欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2015/1/5

EU産業・貿易

リビア航空会社の乗り入れ禁止、内戦激化で

この記事の要約

欧州委員会はこのほど、リビアの航空会社による欧州路線の運航を禁止すると発表した。同国が内戦状態に陥り、空の安全が確保できないと判断したためで、同日付で同国のすべての航空会社を「危ない航空会社」のリストに加え、EUへの乗り […]

欧州委員会はこのほど、リビアの航空会社による欧州路線の運航を禁止すると発表した。同国が内戦状態に陥り、空の安全が確保できないと判断したためで、同日付で同国のすべての航空会社を「危ない航空会社」のリストに加え、EUへの乗り入れを禁止する。

リビアでは2011年にカダフィ政権が崩壊してから、政府の統治が弱体化し、民兵組織間の戦闘が激化している。このため欧州委は、同国航空当局の機能が低下し、航空会社の安全を管理できなくなったとして、乗り入れ禁止に踏み切った。アフリキヤ航空、エア・リビア、リビア航空など7社が対象となる。

EUは2006年3月から安全基準を満たしていない航空会社を「危ない航空会社」に指定し、域内への乗り入れを禁止または制限している。欧州委は年2~3回の頻度でリストの見直しを行っており、今回の決定によって域内への乗り入れが禁止されている航空会社は23カ国の計310社となった。