欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2015/6/22

EU情報

独自動車部品大手に制裁、暖房装置のカルテルで

この記事の要約

欧州委員会は17日、独自動車部品大手のエバスペヒャーに対して、暖房装置のカルテルで6,817万5,000ユーロの制裁金支払いを命じたと発表した。カルテルには独同業ベバストも加わっていたが、通報して調査に協力したことから制 […]

欧州委員会は17日、独自動車部品大手のエバスペヒャーに対して、暖房装置のカルテルで6,817万5,000ユーロの制裁金支払いを命じたと発表した。カルテルには独同業ベバストも加わっていたが、通報して調査に協力したことから制裁を免除した。

カルテルの対象は、エンジンを止めた状態で車内を暖めることができるパーキングヒーターと補助ヒーター。欧州委によると、両社は2001年9月から11年9月にかけて、価格カルテルを結んでいたほか、顧客を分け合っていた。

欧州委はベバストの通報により、13年7月から調査を行っていた。その結果、カルテルの事実を確認。欧州でパーキングヒーターを手がけるのが両社だけで、カルテルの期間も10年と長いことから、欧州自動車産業と消費者に大きな損害を与えたとして、厳しい制裁に踏み切った。ただ、エバスペヒャーも調査に協力し、和解に応じたことから、制裁額を55%減額した。