ABインベブが大型起債で132億ユーロ調達、ユーロ債で過去最大規模

ビール世界最大手のアンハイザー・ブッシュ・インベブ(ABインベブ、ベルギー)は16日、英SABミラー買収の資金を調達するため、132億5,000万ユーロの社債を発行した。ユーロ建て社債での資金調達としては過去最高規模となる。

同社債は償還期間4~20年。6年物のクーポンレート(表面利率)は1%を下回る。需要は旺盛で、応募は310億ユーロを超えた。

欧州中央銀行(ECB)は10日、量的緩和の一環として、新たに社債を買い入ることを決めた。これを受けてユーロ圏の投資適格級の社債の利回りは低下傾向にある。昨年11月にSABミラーを710億ポンド(約1,120億ユーロ)で買収することで合意したABインベブは、買収資金の確保に向けて1月に460億ドルの社債を発行したばかりだが、ユーロ債によって低利で資金を調達できる状況にあることから、追加の大型起債に踏み切った。

ユーロ債による調達は、スイス製薬大手ロシュが2009年2月に実施した97億5,000万ユーロの起債が最高だった。

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