ルーマニア天然ガス企業に立ち入り調査、輸出制限の疑いで

欧州委員会は7日、ルーマニアの複数の天然ガス関連企業がEU競争法に違反している疑いがあるとして、関係各社に立ち入り調査を実施したと発表した。対象企業の具体名は公表していないが、国営ガス会社ロムガスなど3社が調査を受けたことを確認している。

立ち入り調査は6日に実施された。欧州委によると、対象企業はルーマニアで天然ガスの供給、輸送を手がける企業。各社が結託し、ルーマニアから他のEU加盟国への天然ガス輸出を不当に制限した疑いが浮上している。

ロイター通信によると、これまでに調査対象となっていることを確認したのはロムガスとガスパイプライン運営事業者のトランスガス、オーストリア石油大手OMVのルーマニア子会社であるOMVペトロム。詳細は明らかにしていない。

EUは2012年、ロシアの国営ガス会社ガスプロムが中東欧における独占的な地位を利用し、ポーランド、チェコ、ハンガリーなどのガス元売り業者がロシアから輸入した天然ガスを他の国に再輸出することなどを制限している疑いで調査を開始。昨年4月に制裁発動の手続きを開始した。今回の問題も同様の構図となる。

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