車部品大手ZF、ハルデックス買収へ

自動車部品大手の独ZFフリードリヒスハーフェンは4日、スウェーデンの商用車部品メーカー、ハルデックスを株式公開買い付け(TOB)で買収することで合意したと発表した。ハルデックスにはルクセンブルクに本社を置く商用車部品大手のSAFホラントがTOBを仕掛けており、ZFは同社の支持を受けて対抗買収に乗り出す。ZFの買収提示額はSAFを上回る水準で、SAFは条件を引き上げない限りハルデックスを買収できない状況となった。

ZFはハルデックスを1株当たり現金100スウェーデンクローナで買収する計画。これはSAFがTOB計画を発表する以前の3カ月間の加重平均株価を34.4%上回る水準で、SAFの提示額(現金94.42クローナ)より5.58クローナ高い。ハルデックスを44億クローナ(4億6,200万ユーロ)と評価したことになる。90%以上の株式確保をTOBの成立条件としている。

ZFはハルデックスの買収により、これまで乗用車分野に限られていた燃費向上ソリューション、自動運転、安全システムの技術ノウハウを商用車分野に移転する。また、商用車向け駆動・足回り部品、ブレーキシステム、ショックアブソーバー・モジュールを一手に提供できるようになる。

ハルデックスはZFのグローバルな顧客網を活用できるほか、電子部品・ソフト開発の分野でもメリットがある。

上部へスクロール