伊ケーブルシステム大手のプリズミアンはこのほど、ルーマニア南部のスラスティナ工場を拡張すると発表した。2,200万ユーロを投じて新生産棟を建設し、光ファイバーケーブルの年産能力を現在の約2倍の800万キロメートルに引き上げる。新施設は年内に始動し、来年初めにフル稼働する見込みだ。
スラスティナ工場は電力ケーブルの生産拠点だったが、2009年に光ファイバーケーブルの生産も開始。13~14年の拡張プロジェクトで光ケーブルの生産能力を約450万キロメートルに引き上げた。
プリズミアンはスロバキア東部のプレショフ工場でも生産能力拡張に同規模の投資を行う。新生産棟はスラスティナ工場と同時期に稼働開始する予定だ。両工場への追加投資は新業者の参入など変化の激しい通信市場での競争力を強化する狙いもある。
プリズミアンは電力、通信ケーブルの世界的な大手で、約50カ国で事業展開している。15年の連結売上高は約75億ユーロ。中東欧ではルーマニア、スロバキア、ハンガリー、チェコに生産拠点を持つ。