Telefonica;テレフォニカ、インフラ子会社の上場を断念

スペイン通信最大手のテレフォニカは9月29日、インフラ部門テルシウスの上場を中止すると発表した。新規株式公開(IPO)に対する投資家の反応が鈍く、目標額を調達できないと判断した。同社はIPOで調達した資金を債務返済に充てる方針だったため、新たな対応を迫られることになる。

テルシウスはテレフォニカの基地局、海底光ケーブルなど通信インフラを管理する部門。10月3日に上場する予定だった。テレフォニカはIPOで株式の40%を公開し、最大15億ユーロを調達することを目指していた。

テルシウスのIPOには、6月末時点で525億7,000万ユーロに上るテレフォニカの債務を圧縮する意図があった。テレフォニカは「戦略的な選択肢」を検討するとしており、代わりに英国の携帯電話サービス部門であるO2のIPOまたは株式売却に乗り出すと目されている。

テレフォニカはO2をCKハチソン・ホールディングス(香港)傘下の英同業スリーに売却することで合意したが、EUの欧州委員会から認可を取り付けることができず、断念した経緯がある。

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