三菱重工業傘下の英鉄鋼エンジニアリング大手プライメタルズ・テクノロジーズは9月29日、ウクライナの鉄鋼大手MMKIから加工機材と二次精錬設備を受注したと発表した。鋼板加工用素材であるスラブの2条方式連続鋳造機と加熱炉の一種のレードル炉2基、付属の防塵システムを納入する。これにより、MMKIのスラブ生産能力は年400万トンに拡大。製品ラインナップに高炭素鋼(HC鋼)、超高炭素鋼(UHC鋼)、極低炭素鋼(ULC鋼)が拡充される。
納入するレードル炉は容量150トンで、取鍋(レードル)内の溶鋼を電気技術で加熱する。炉内の昇温速度は毎分4.5度。生産する鋼種に応じて溶鋼の状態や温度を正確に制御・調節できる。また、スラブ連鋳機の年産量は250万トン。厚さ170ミリと250ミリ、幅900~1,550ミリのスラブを毎分2.2メートルの速度で鋳造できる。
プライメタルズは2006年にMMKIに単条方式のスラブ連鋳機を納入した実績がある。