ロシア金融大手の国営VTB銀行は11日、英国のEU離脱が決まったことを受けて、ロンドンにある欧州の投資銀行業務を統括する部門の移転を検討していることを明らかにした。英のEU離脱に絡んで業務移転に言及したのは、大手金融機関で初となる。
VTBは資産額ベースで国内2位の銀行。投資銀行統括部門の移転は、11日付の英フィナンシャル・タイムズがヘルベルト・モース副会長兼最高財務責任者(CFO)の話として、最初に報じた。年内に移転の是非を判断するという内容で、同副会長は移転先としてフランクフルト、パリ、ウイーンなどが候補に挙がっていることを明らかにした。
VTBは同日に発表した声明で、報道内容が大筋で事実であることを確認。移転するかどうかについては、英国がどのような形でEUを離脱するかによって判断する方針を示した。