英ジャガーが18年に電気自動車投入、20年までに新車の半分をEV化

英高級車メーカーのジャガー・ランドローバー(JLR)は15日、同社初の電気自動車(EV)を2018年に発売すると発表した。EUが進める自動車の二酸化炭素(CO2)排出規制の強化に対応するため、20年までに新車の半分をEV化する方針を示している。

JLRは16日に開幕したロサンゼルス自動車ショーにあわせ、同社初のEVとなる多目的スポーツ車(SUV)のコンセプト車「ジャガーIペース」を発表した。ジャガー初のSUV「Fペース」をベースにしたモデルで、前輪と後輪に2つのモーターを搭載して加速性能を高めた。1回(約2時間)の充電で500キロメートル以上の走行が可能という。

EUは温暖化対策の一環として、現在は走行1キロメートル当たり平均130グラム以下に制限している新車のCO2排出量を、21年から同95グラム以下に抑えることをメーカーに義務づける法案を採択している。各メーカーは規制強化に備え、走行時のCO2排出量がゼロのEV車の開発を急いでおり、特に欧州勢は長距離走行が可能なEVの開発に力を入れている。

独アウディはジャガー同様、1回の充電で500キロメートルの走行が可能なSUVタイプのEVを18年に投入する計画。一方、独ダイムラーはEV向けの新ブランド「EQ」を立ち上げ、19年に最初の量産モデルを発売。25年までに10車種のEVを市場に投入する計画を打ち出している。さらに、独フォルクスワーゲン(VW)も9月に航行距離600キロメートルのコンセプトEVを発表。25年までに30車種の新型EVを投入し、グループ全体の年間販売台数に占めるEVの比率を現在の1%から最大25%に引き上げる目標を掲げている。

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