ノバルティスが米セレクシス買収、血液病治療分野を強化

スイス製薬大手のノバルティスは21日、米同業セレクシス・ファーマシューティカルズを買収すると発表した。買収額は最大6億6,500万ドル。セレクシスは血液疾患の治療薬に特化した企業で、ノバルティスは買収によって同分野の事業を強化する。

セレクシスはヘモグロビンの異常によって起こる遺伝性疾患「鎌状赤血球症」に伴う血管閉塞の治療薬「SelG1」を開発している。ノバルティスは2012年、同社および同新薬を取得する権利を得ていた。

ノバルティスは「SelG1」の臨床試験が第2段階に進んだことから、同権利を行使することを決めた。買収額は同治療薬開発の今後の進展状況によって決まり、最大で6億6,500万ドルに上る。

鎌状赤血球症は、鎌状になった赤血球が毛細血管内に詰まり、血管閉塞を引き起こす病気。アフリカ、中東、カリブ海諸国、インドなどに患者が集中している。

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