欧州自動車最大手の独フォルクスワーゲン(VW)は、VWブランドの乗用車部門による米国でのディーゼル車販売を打ち切る方針だ。同部門担当のヘルベルト・ディーツ取締役がこのほど、独経済紙ハンデルスブラットに明らかにした。
VWを大きく揺るがしたディーゼル車の排ガス不正問題は、最初に米国で発覚。同社はすでに同国でのディーゼル車販売を中止している。ディーツ取締役は同紙に対して、VWのディーゼル車に対する信頼が米国で失墜しているほか、米国の窒素酸化物(NOx)排出基準が欧州よりも厳しいことから、販売を再開せず、撤退する意向を表明した。これによってVWは今後、米国でガソリン車と電気自動車の販売に集中することになる。