5月のユーロ圏インフレ率、1.4%に縮小

EU統計局ユーロスタットが5月31日発表した同月のユーロ圏のインフレ率(速報値)は前年同月比1.4%となり、伸び率は前月の1.9%から大きく縮小した。エネルギーの上昇が鈍化したのが主因で、昨年12月以来の低水準に後退した。

分野別の伸び率はエネルギーが4.6%、工業製品が0.3%、サービスが1.3%。エネルギーは原油価格上昇の効果が薄れ、前月の7.6%を大きく下回った。価格変動が激しいエネルギー、食品・アルコール・たばこを除いた基礎インフレ率は0.9%で、前月の1.2%から0.3ポイント縮小した。

ユーロ圏では景気の緩やかな回復が進んでいるが、物価の持ち直しに歯止めがかかり、インフレ率が欧州中央銀行(ECB)の目標である「2%をわずかに下回る水準」から遠ざかったことで、量的金融緩和の縮小を求める圧力が弱まりそうだ。

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