欧州委員会と英政府は15日、英国のEU離脱に向けた交渉を19日に開始すると発表した。英国では与党・保守党が下院選挙で過半数を割り込み、政局が混迷していることから、離脱交渉開始が遅れる可能性が指摘されていたが、予定通り開始することになった。
19日の交渉開始は、欧州委のミシェル・バルニエ首席交渉官と英デービスEU離脱担当相が15日に合意して決定。欧州委と英政府が共同声明で発表した。
英国のメイ首相は、EU単一市場残留より移民制限を優先する「ハードブレグジット(強行離脱)」を掲げてきた。しかし、選挙で敗北し、保守党が単独過半数を維持できなくなったことで、離脱交渉の戦略見直しを迫られ、単一市場にとどまる「ソフトブレグジット(穏健な離脱)」に舵を切るとの観測が浮上している。