独自動車大手のフォルクスワーゲン(VW)は16日、提携するロシアのGAZに軽商用車用エンジンを供給することで合意したと発表した。VWではエンジン車の生産が今後、減少する見通しであることから、グループ外企業への供給を通してエンジンの生産規模を確保。同分野の雇用を可能な限り維持する考えだ。
2019年から2.0TDIエンジンを独ザルツギター工場で生産し、GAZに販売する。契約期間は5年。合計で約20万基を供給する。
VWは電気自動車(EV)の生産を今後、増やしていくことを計画している。これに伴いエンジン車の生産は減少。エンジン工場の採算を確保し雇用も維持するためにはグループ外への販売が必要となることから、エンジンの販売先開拓を模索している。
両社は15日には、VWのトラック・バス部門とGAZが戦略提携の締結に向けた趣意書に調印したと発表した。VWとGAZはすでに乗用車とバス分野で提携しており、協力関係を一段と強化する考えだ。両社は今後、共同プロジェクトの可能性を検討していく。