露中銀が追加利下げ、政策金利9%に

ロシア中央銀行は16日、主要政策金利である7日物入札レポ金利を9.25%から0.25ポイント引き下げ、9%とすることを決めた。利下げは今年3度目。19日から新金利を適用する。インフレの鈍化が続き、経済成長も見込まれることから、追加利下げに踏み切った。一方、4%のインフレ目標達成に向け、下げ幅は前回の0.5ポイントより縮小した。翌日物レポ金利と翌日物預金金利も0.25ポイント引き下げ、それぞれ10%、8%とした。

同国のインフレ率は2015年3月の16.9%をピークに低下を続け、5月は4.1%まで下がった。中銀では年内にインフレ率が4%まで低下すると見込んでいる。また、民間最終消費支出が増加していることなどから、中銀は今年の国内総生産(GDP)成長率が昨年のマイナス0.2%からプラス1.3~1.8%に好転すると予測している。

中銀は声明で、「インフレは鈍化しているものの、原油価格の変動や、人手不足に伴う賃金上昇率が生産性を上回ることなどによる中期的なインフレリスクは存在している」と指摘。年内の追加利下げを視野に入れつつも、「適度な引き締め」政策を維持する必要があるとしている。

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