ルーマニアで内閣不信任案可決、グリンデアヌ内閣は退陣へ

ルーマニア議会は21日、グリンデアヌ内閣に対する不信任案を賛成241で可決した。同不信任案は与党・社会民主党(PSD)と自由民主同盟(ALDE)の所属議員223人が提示したもので、PSDのリヴィウ・ドラグネア党首が予告していた。現内閣は次期内閣の成立を待って退陣する。

ドラグネア党首はかねてから、グリンデアヌ首相は「無能で、党の政策実行への意欲も低い」として辞任を迫っていたが、同首相が拒んだことから不信任案提出に動いた。

昨年12月に行われた議会選挙で、PSDは上下両院で46%の議席を獲得して大勝し、同じく6%を得票したALDEと今年1月に中道左派の連立政権を樹立した。ただ、ドラグネア党首は選挙法違反で有罪判決を受けた過去があるため首相の座に付けず、代わりに無名だったグリンデアヌ氏を指名した経緯がある。同党首はまたグリンデアヌ首相に対し、汚職への罰則を緩和するよう求めていたが、同首相はこれを拒絶していた。

今後はクラウス・ヨハニス大統領が新首相の選出に向けて各党党首と会談する。汚職対策を重視する同大統領は首相候補の独占提案権を有している。

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