欧州委が銀行に立ち入り調査、フィンテック企業のアクセス妨害か

欧州委員会は6日、EU域内に拠点を置く一部の銀行が他社による口座情報へのアクセスを不当に妨げた可能性があるため、数カ国で立ち入り調査を行ったことを明らかにした。調査対象となった銀行の具体名は公表していない。

欧州委は金融サービスとIT(情報技術)やビッグデータを融合したフィンテック事業を展開する複数の企業からの苦情を受け、今月3日に各国当局者の立ち合いのもとで一部の銀行への立ち入り調査を実施した。同委への申し立てによれば、フィンテック企業は口座情報の入手について銀行の顧客本人から事前に同意を得ていたにもかかわらず、当該銀行からオンラインアクセスを妨げられたという。

欧州委は調査対象となった銀行がライバルを市場から閉め出すため、反競争的行為に及んだ可能性があると指摘。立ち入り調査の結果を踏まえ、正式な調査に踏み切るかどうか慎重に判断するとコメントしている。

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