ティッセンクルップ、鍛造部品統括会社を設立

独複合企業ティッセンクルップは4日、鍛造部品事業を統括する新会社を1日付で立ち上げたことを明らかにした。世界の当該事業を垂直的に運営することで収益力を強化するほか、新たな事業分野を開拓することが狙いだ。

新会社ティッセンクルップ・フォージド・テクノロジーズを本社所在地エッセンに設立した。同子会社は欧州、アジア、南北アメリカに計18工場を持つ。従業員数は約7,000人で、年間売上高は約10億ユーロに上る。

ティッセンクルップはこれまで、鍛造部品を主に自動車向けに供給してきた。しかし電気自動車(EV)が今後、本格的に普及すると、クランクシャフトやコンロッドなどエンジン関連部品の需要減少が予想されることから、自動車以外の分野で市場・顧客を開拓していく考えだ。

ティッセンクルップは9月、鉄鋼事業を印タタ製鉄と統合し、同事業から撤退する方針を打ち出した。鍛造部品事業は手元に残す考えを示している。

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