独電力大手RWEの子会社イノジーは10日、イングランド東部リンカンシャー州沖の洋上風力発電プロジェクト「トリトン・ノール(Triton Knoll)」に共同出資するノルウェーの国営電力会社スタットクラフトから、同社の出資権益50%を取得したと発表した。取引額は公表されていないが、イノジーは単独出資者として同プロジェクトの全権益を取得する。
トリトン・ノールの発電能力は最大860MW(メガワット)で、80万世帯の電力需要を賄うことが可能。英国内の関連設備は2018年、洋上発電施設は20年に着工し、21年の運転開始が見込まれている。イノジーによると、プロジェクトへの総投資額はおよそ20億ポンド(約2,970億円)に上る見通しだ。
イノジーのハンス・ブンティング最高執行責任者(COO)は「トリトン・ノールの全権益を取得することで、プロジェクトの最終的な投資計画を当社独自の判断で決定することが可能になった。イノジーおよび株主の利益を最大化するため、しかるべき時期に権益の所有構造を見直す」とコメントした。