ジャガー・ランドローバー、英公道で自動運転車の試験走行

インド自動車大手タタ・モーターズ傘下の英ジャガー・ランドローバー(JLR)は17日、英国の公道で運転手の操作を必要としない自動運転車の試験走行を開始したと発表した。英国メーカーが公道で自動運転車の本格的な試験走行を実施するのは今回が初めて。世界の主要メーカーは2020年の発売に向けて自動運転技術の開発を急いでいる。JLRは2025年までに市場規模が世界全体で9,000億ポンド(約133兆円)規模に拡大するとされる同分野で、主導権確保を目指す。

英政府は自動運転関連の産業を育成するため、自動車メーカーやハイテク企業を支援するとともに、20年頃の導入に備えて保険ルールや交通規則の見直しを進めている。同国では昨年10月、仏ルノーの小型車をベースに開発された電気自動車を使用して、初めて公道で自動運転車の試験走行が行われた。

JLRは現在、本社を置くイングランド中部ウエストミッドランズ州のコベントリーで自動運転車の試験走行を行っている。緊急時に備えて人が運転席に座るものの、センサーが他の車両や通行人、信号や交差点などを認識して市街地を走行する。JLRは来年にかけてトライアルを継続し、詳細な走行データを収集して無人での試験走行に備える。

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