日立製作所は15日、スペインの大学病院から陽子線がん治療システムを受注したと発表した。欧州での同システム受注は初となる。
日立は同システムの供給、保守をナバラ大学病院から受注した。同病院がマドリードに建設する新病棟に納入する。受注額は非公表。2020年春の運用開始を予定している。
陽子線がん治療は、放射線を使ったがん治療法のひとつ。水素の原子核である陽子を加速器で光の約60%のスピードに加速させ、がん細胞に集中して照射することで、がんを治療する。治療に伴う痛みがほとんどなく、身体の機能と形態を損なわないため、生活の質を維持しながら、がんを治療できる最先端の技術として注目されている。