欧州議会が夏時間見直し動議を採択、欧州委が廃止の是非検討へ

欧州議会は8日の本会議で、欧州委員会に夏時間の廃止の是非を検討するよう求める動議を採択した。フィンランドが1月、嘆願書に7万人以上が署名したとして、EUに夏時間の廃止を提案したのを受けた措置。EU周辺ではアイスランド、ロシア、トルコなどで夏時間が廃止されている。米国でも廃止議論が本格化しており、EUの動向が注目される。

EUでは1990年代から法律により、3月の最終日曜日午前2時から10月の最終日曜日の午前3時(標準時午前2時)までの期間、夏時間が適用されている。夏に時計を1時間進めることで明るい時間帯を効率的に使い、夜を余暇などに当てることが主な目的だが、近年は脳卒中や心臓発作などの発症リスクを高める可能性を示唆する研究結果が発表されており、見直しを求める声が高まっている。反対派はとりわけ子供や老人で長期的な健康問題につながるほか、生産性の低下を招くなどと主張している。

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